ただHDDのファームウェアによってキャッシュするとなるとOSのファイル構造が認識できないので、よく使われるセクタ等の単位でキャッシュしているはずである。
だとすると、 ノートパソコンでよく使われるハイバネーション機能はメモリ内容を丸々4~8GB程度HDDに書き出し&読み出しするので、単純に使用頻度によるキャッシュを行うと4GBしかないSSDキャッシュの内容はハイバネーションファイルで埋まってしまうはずである。仮にそのように単純なキャッシュ制御だとすると、ハイバネーションするたびにせっかくのSSDキャッシュの内容がクリアされる結果となってしまう。
以上からハイバネーション時のSSDキャッシュの動作を検証してみた。
メモリサイズ8GBで検証(8GBのハイバネーション)
ハイバネーション復帰時間 | Visual Studio2008起動時間 | MSDN起動時間 | Firefox 3.6起動時間 | |
起動直後 | 測定不能 | 11 sec | 7 sec | 4 sec |
ハイバネーション1回目 | 30 sec | 未測定 | 未測定 | 未測定 |
ハイバネーション2回目 | 27 sec | 8 sec | 8 sec | 4 sec |
ハイバネーション3回目 | 28 sec | 7 sec | 7 sec | 4 sec |
まずハイバネーションを2回繰り返し連続して8GB+8GBの16GBのハイバネートファイルの書き込み&読み込みをさせてみた。
キャッシュの書き込みがあるかもしれないので十分な時間(1分間)を置いた後、アプリの起動時間を計測。その後、再びハイバネーション3回目を行った後にアプリの起動時間を計測してみた。
結果を見ると、見事にハイバネーションを行ったにかかわらずアプリの起動時間は変わっていない。
「Adaptive Memory」機能は、その名の通りにインテリジェントにハイバネーションによるHDDの読み書きを検知し、ハイバネーションファイルをキャッシュしないようにしているようである。
以上から、このHDDを使用する際にハイバネーションを気にする必要はないと言っても良いだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿